PROFILE
今井 康晴IMAI YASUHARU
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明星大学人文学部心理教育学科教育学専攻卒業
広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了
東広島市立東西条小学校非常勤講師
武蔵野短期大学幼児教育学科専任講師
東京未来大学こども心理学部こども心理学科こども保育・教育専攻准教授
専門:
教育学、保育学、教育課程、教育方法
主な担当科目:
保育原理、教職論、子ども教育課程論など
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教育に興味をもったきっかけ
野山を駆け回って遊んだ子ども時代。
人を喜ばせたい!というまっすぐな気持ち。
群馬県沼田市で育ちました。田舎なのでまわりに何もない!4つ上の兄の背中をおいかけて、野山を駆け回って遊ぶような子どもでした。山椒の実をかじって舌をビリビリさせたり、サルビアの蜜を吸ったり、桑の実を摘んで食べたり。勉強はそこまで好きじゃなかったです。でも、小学校高学年の頃には「将来の夢は学校の先生」と書いていました。母親も小学校の先生で、家系に教員が多かったので、なんとなく「先生になるものなんだろうな」という感覚があったのでしょう。それ以上に、「人を喜ばせたい」という気持ちも強かった。小学4年生の時、学芸会で劇のシナリオを書いたんですが、みんなが笑ってくれてすごく嬉しかったこと、今もよく覚えています。先生のモノマネをしてみんなを笑わせるお調子者だったのですが、実は人見知り。人見知りだと思われたくないから余計に喋る。教員になった今でもずっとそうです(笑)。
大学では教育学部に進みました。当時の体験が、今の授業に活きています。先生が教科書をずっと朗読するだけの授業があったんです。これぞ世界最強の睡眠導入授業!開始10分でみんなバタバタ倒れていく。ハッと起きるとまわりはウォーキング・デッド状態。その時に思った。自分が先生になったら、こんな授業は絶対にしないぞと。ちなみに、僕の授業では学生にリアクションペーパーを書いてもらっています。一方通行ではなく、声が飛び交う授業の方が楽しいじゃないですか。「先生の恋バナを聞きたい」とか、「おすすめの料理を教えてください」とか取り留めのない内容だったりするんですが、いいんです。心の距離が縮まる。教室が温まる。特に僕の担当する授業は、理論など教育の土台を教える授業なので、一見退屈に見られがち。だから、学びに興味を持ってもらう入口が大事なんですよね。
ちなみに、大学時代も僕は勉強熱心な学生ではありませんでした。研究の道に進もうなんて考えたこともなかった。ところが、ゼミの先生が「君の成績なら大学院推薦できるよ」と声をかけてくれた。「え、スイセンですか?」僕の人生において「スイセン」といえば、道端に咲いている小さな黄色いお花。「あの、ニラと間違って食べちゃうようなあの花?」本当にびっくりした。そして、舞い上がってしまって「行きます!」と返事をした。人生、何があるかわからないものです。 -
研究内容について
うどん派かラーメン派か?
議論させること、教育原理の一つです。
僕の授業では、毎回「今週の一冊」として絵本の読み聞かせをしています。『ぐりとぐら』のような定番だけではなく、『うどん対ラーメン』みたいな、ちょっと変化球の絵本も紹介します。「うどん派?ラーメン派?どっち?」と、自然と議論が始まる。保育原理の授業なのに、なぜこんなことを?と不思議に思われるかもしれません。いや、保育原理の授業だからこそ、これが大事なんです。難しい理論を学ぶ授業だと思われがちですが、本来は「人はどう学ぶのか」「どう教えれば相手に届くのか」を考える学問。たとえば、いきなり「コミュニケーションの重要性について考えましょう」と言われてもピンとこないですよね。でも、「うどん派か、ラーメン派か?」というテーマがあると、自然と会話が生まれる。自分の考えを言葉にしたり、相手の意見を聞いたり、「なんでそう思うの?」とやり取りをしたりする。保育や教育の現場では、知識を教える前に、「安心して話せる」「自分の考えを言葉にできる」という関係性や空気づくりがとても大切。それを自分自身で実体験している時間でもあります。
「どう入口をつくれば、人は自然と学びに向かえるのか」という考え方に大きな影響を与えてくれたのが、大学院時代に研究していた、アメリカの心理学者・教育学者ジェローム・ブルーナーでした。ブルーナーは、「人はどのように学ぶのか」「どう教えれば理解につながるのか」を考え続けた研究者です。それまでの教育では、「子どもは発達段階に達しないと理解できない」という考え方が一般的でした。しかしブルーナーは、「教え方を工夫すれば、どんな子どもでも、その子なりに理解することができる」と考えた。たとえば、微分積分といった数学の高度な内容でも、小学生に教えることができると。提唱した「発見学習」では、直接的な教え込みではなく、学習者自身が解決法を「発見する」プロセスを重視しました。私自身が「どうすれば面白いと思ってもらえるか」という入口づくりを大事にしているのは、ブルーナーの影響でもあります。 -
学生のみなさんに伝えたいこと
教育は、“見えない価値”を届ける仕事だと思う。

大学卒業時、研究の道を選びましたが、現場に出たいという気持ちをずっと捨てきれずにいました。そんな時、東広島市の小学校から体育専科の補助教員の話が舞い込んだんです。28歳から29歳の2年間、本当に濃密な時間でした。1年生から6年生までの全学年の体育を受け持つのですが、夏は朝から夕方までずっとプールに入りっぱなし。カッパの気持ちがわかりました(笑)。放課後は陸上大会の指導もして、子どもたちと一緒に走り回る。帰り道、自転車で居眠りして電柱にぶつかりそうになったこともあります。毎日、エネルギー残量ゼロになるまで燃え尽くした。でも、この経験のおかげで、子どもの発達の違いや、言葉の届き方、教え方の工夫を、身体感覚として理解できた気がします。教育は知識だけではできない。現場で人と関わり続ける中で、少しずつ育っていくものなんだということも学びました。
学生のみなさんには、よく「教育は見えない価値を作る仕事だ」という話をします。僕の趣味でもある料理とも似ている。松坂牛みたいな高級なお肉なら、塩胡椒して焼くだけで美味しい。でも、安いお肉をどう工夫して美味しくするか。そこに料理人の腕が出る。教育も同じで、一人ひとり違う学生に対して、どう価値を届けるかを考え続ける仕事なんです。リアクションペーパーに「先生の授業を受けて、幼稚園の先生になりたいと思いました」と書いてくれている学生がいました。本当に嬉しかった。学生には、「品格」と「清潔感」を大事にしようという話もします。子どもは大人の姿をよく見ている。言葉遣い、字の書き方、箸の持ち方。ぜんぶ見られている。保育者や教育者は、知識だけではなく、その人自身が“環境”になる仕事なんですよね。だからこそ、4年間を全力で楽しんでほしいです。自分で選んで、自分で決めて、自分の人生を歩く。どんな学びよりも、楽しいことだと思います。

大学4年間を
全力で楽しんでほしい。
自分で選んで、自分で決めて、
自分の人生を歩いてほしい。
3つのキーワード
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01料理
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両親が共働きで帰りが遅かったので、子どもの頃から自分で料理をしていました。年中の頃には、人参をすりおろして醤油をかけた“オリジナル料理”を作っていたらしいです。それを親戚のおばちゃんが「美味しいね」と褒めてくれて、その嬉しさが、今の「人を喜ばせたい」という気持ちにつながっている気がします。実は、調理師免許も持っています。得意なのは“ずるい料理”。めんつゆやラーメンスープを使って、時短だけど美味しいものを作るのが好き。教育も同じで、「どうすれば相手に届くか」を考えるのが面白いと思っています。写真はイカと三つ葉のかき揚げ冷やし蕎麦です。
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02ネクタイピン

社会人になってから、遊び心で集め始めました。保育や教育の世界って、意外と「きっかけづくり」が大事なんです。「そのネクタイピン、面白いですね」と話しかけてもらえることで、距離が縮まることもある。大学の授業もそう。内容以前に「この先生と話してみたい」と思ってもらえる空気づくりも大事だと思っています。だから、そう考えると、ネクタイピンもコミュニケーションツールなんだと思います。
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03絵本

絵本はもともと好きでしたが、子どもが生まれてから、より深く面白さを感じるようになりました。小学校で親が読み聞かせをする取り組みがあるのですが、僕も参加したんです。読み聞かせって、ただ読むだけじゃない。間の取り方や声色、どこでめくるかによって、子どもの反応が全然変わる。まるでライブみたいで面白い。「他の保護者の方が“旦那さんの読み聞かせ、すごく楽しかったです”って言ってたよ」と妻から教えてもらいまして、嬉しかったですね。子どものおかげで、今まで知らなかった世界に出会うことができました。
こんなこと学べます、
ゼミ生たちの卒業論文
幼児の遊び体験に関する一考察ーごっこ遊びを中心にー/ママゴトに関する一考察ーシルバニアファミリーを中心にー/運動遊びに関する一考察ーボール遊びを中心にー/保育場面におけるシールの活用に関する一考察/絵本の読み聞かせとスマホアプリの関係性についての一考察/わらべうたに関する一考察ー地域性に着目してー/テレビキャラクターのもたらす影響に関する一考察ードラえもんの歴史を中心にー/イヤイヤ期の子育て支援に関する一考察ー川崎市の子育て支援事業に着目してー/小一プロブレムに関する一考察/自己肯定感を育む教育に関する一考察ーオランダの教育を中心にー
著書・論文
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保育と教育の原理
[著書]単著/大学図書出版/2023
「保育とは何か」「教育とは何か」をテーマに、保育と教育の思想・歴史、法律・行政、カリキュラム・方法などを概説した。さらに情報化社会、多文化共生社会、持続可能社会など現代的課題についても示した。
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保育と教育の方法と技術
[著書]単著/大学図書出版/2024
本書は教育方法や技術について歴史や人物、幼稚園教育要領、保育所保育指針と学習指導要領の変遷などを中心に概説した。また「主体的・対話的で深い学び」、ICTを活用した教育方法についても解説した。
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男性の育児参加に関する一考察 『未来の保育と教育 第13号』
[論文]単著/東京未来大学保育・教職センター紀要/2026
本論文は男性の育児参加について、「イクメンプロジェクト」に代表される政策から求められる男性の育児について検討した。男性の育児参加の評価点として育児ストレスの軽減が挙げられる。過剰な期待、パタニティハラスメント、「とるだけ育休」などの課題について考察した。











